みなみ「え?ちょっと待って……あの二人、付き合ってるんですか?」

休憩スペースでアイスコーヒーを飲んでいたみなみちゃんが、ぽそっと言った。

ニシ「まあ、うん。わりとみんな知ってるけどな」

みなみ「うわぁ、うちの会社、ゆるいですね……そういうの、よくPR的にOK出ますね……」

AIちゃん「なるほど、今日は“社内恋愛とPRの関係”について話す感じですね。」

イタ「いや、PRって言っても別にプレスリリースで“〇〇さんと××さんが交際中です”って発表するわけちゃうやろ」

みなみ「でも、“どこで何を話すか”で、会社の空気ってめっちゃ透けて見えるんですよね」
みなみちゃんが真顔で言った。

ニシ「そうそう、たとえば、“あの部署、誰かと仲良くなると昇進できるらしい”とか、そういう噂って、正式な発信より何倍も“空気”を伝えるんよ」


その時だった。

窓の外から、またしても圧倒的な影が差し込んだ。

AIちゃん「……でたなユウ」

建物の外、身長5メートルのユウが、両手を後ろに組んで、まるで“校長先生”のような佇まいで佇んでいた。

ユウ「……恋愛は、組織の“緩み”を映す鏡です。」

低く、よく響く声がオフィスに静かに入ってきた。

みなみ「え、それって……良い意味ですか?」

ユウ「緩さの中に、“信頼”がある組織もある。反対に、過剰な緊張や抑圧で、“嘘の空気”になる組織もある。」

ユウは一息置いて、さらに言った。

ユウ「人が人を想う気持ちが、どこまで“語られていいもの”として扱われているか。それが“文化”の輪郭になる。」

ニシ「うわ……それ、めっちゃ深い」

イタルは笑いながらつぶやいた。

イタ「まあ、恋愛禁止のルールで守れるほど、人の心は単純じゃないしなあ。」

AIちゃん「でも、“あの人たちが付き合ってるから”会社を信頼できるって思われるケースも、ほんとにあるのよね」

みなみちゃんは少し考えてから、ぽつりとつぶやいた。

みなみ「……じゃあ、“社内恋愛”って、見せ方次第では“信頼”の源にもなるんですね。」

ユウは黙って頷くと、また音も立てずに歩き去っていった。

ニシ「この人、どこまでPRなんか理解してるんやろ……」とニシオカがぼそっと漏らした。

AIちゃん「たぶん、あの大きさで、すべてを“俯瞰”してるのよ」

みなみちゃんは、ほんの少しだけ、ユウの背中に憧れを覚えていた。

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物理的に大きな背中

▶第24話「熱量ってどうやって生まれるんでしょう?」

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 ※この物語は概ねフィクションです。実在の人物や組織と関係のある話題もたまにありますが、実際には関係のない話が多分に含まれております。